
フラッシュライト編の第3回は、Modlite Systems(モッドライト システムズ)がテーマです。
Modlite Systemsは、フラッシュライト界に君臨するSureFireに迫る新進気鋭のフラッシュライトメーカーとして世界の軍人や法執行機関職員などのプロフェッショナルな方々に注目されています。メーカー紹介と老舗メーカーを研究して用途を特化した照射パターンなどをご紹介しておりますので、ぜひご覧ください!
パイオニアに迫る新進気鋭のライバル
2018年創業のModlite Systemsは、アメリカのテキサス州サンアントニオに本社をもつ軍や法執行機関向け特定任務専用フラッシュライトシステムを製造するメーカーです。
創業者のCory Starr氏は、創業理由として既存のフラッシュライトの価格と品質のバランスに不満を感じていたからでした。素晴らしい照射と明るさを持ったモデルだと価格が高すぎるし、手頃な価格のタクティカルライトは、小銃や散弾銃の激しい反動に耐えきれなかったからです。
Modlite Systemsは、150ヤード(約137メートル)先の標的をはっきりと確認し、その人物が武装しているかを確認できることが創設時の開発基準でした。
その基準を満たす独自のライトヘッドの開発を行う中で、直径16ミリ系のバッテリー収納のボディでは電気出力の限界を発見、必要な電力を得るための18ミリ径バッテリーの18650と18350バッテリーの収納できるハウジングを開発しました。
18ミリ径バッテリーによって、Modlite Systems MODLIGHTの開発したOKWとPLHv両方のライトヘッドの性能を100%引き出せるようになり、Modlite SystemsのWML(ウェポンマウントライト)システムが完成しました。

Modlite SystemsはWMLが独立した製品ではないこと、作戦内容に応じて組み合わせることができる他のコンポーネントと一緒に使用する必要があると考えています。
長持ちするバッテリー、ライトヘッドとボディ、反動にも耐える頑丈なマウント、充電器、スイッチなどがそれになります。
更にすべてのMODLIGHTは、サーマルエポキシで完全密閉されており、SCARライフルの振動にも耐える耐久性があります。
OKWとPHLv2とHOG
Modlite SystemsはWML以外にもハンディライトも製造していますが、その照射パターンから特定の使用用途に特化した製品を供給するメーカーと言えます。
ヘッド・ボディ・テールのパーツ単体販売もしており、ユーザーの用途に合う組み合わせを作ることができます。
ロングスローと強烈なカンデラで高い評価を得ているModlite Systemsのヘッドは、Modlite18650および18350ボディ、SureFireなどの市場に出回っている他のデュアルフューエルスタイルのボディと互換性があります。
3Vリチウム電池とリチウムイオン充電池の両方が使えるモデルもございますが、リチウムイオン充電池の方が、3Vリチウム電池より性能を充分引き出せるので、可能な限りリチウムイオン充電池での使用をおススメします。
ここでは、Modlite SystemsのライトヘッドであるOKWとPHLv2とHOGについて説明致します。
OKW
6061シリーズアルミベゼルにミルスペックハードアルマイトが施工されたOKWは、69,000カンデラで680ルーメンのタイトで強烈なビームは長距離照射に最適です。
シングルモードとマルチモードがあり、シングルモードはフル出力のシングルハイオンリーモード、マルチモードはハイモード/ハイモード+アドミンモードの2つの選択可能なモードがあります。
OKWヘッドは、Modlite 18350と18650ボディ、および他社の同様のデュアルフューエルスタイルのボディと互換性があります。
使用するバッテリーは、Modlite 18350(1200mAh)とModlite 18650(3500mAh)または2本のCR123A 3Vリチウム電池です。
PHLv2
PHLv2は、OKWと同じくミルスペックハードアルマイトが施工された6061シリーズアルミベゼルに2種類のモードがあります。
ボディもModlite 18350と18650ボディ、および他社の同様のデュアルフューエルスタイルのボディと互換性があり、バッテリーはModlite 18350(1200mAh)とModlite 18650(3500mAh)または2本のCR123A 3Vリチウム電池を使うことができます。
PHLv2は、54,000カンデラの1350ルーメンで照射して近距離から中距離での使用を想定しており、照射先を識別しながら周囲の状況をより多く確認できるように適度な光量も発するバランスの取れた光量と強度で設計されたライトヘッドになります。
HOG
HOGは、720ルーメン170,000カンデラ(OKW)、1350ルーメン120,000カンデラ(PLHv2)というModlite Systemsの中でも非常に高い投光性を持つライトです。
他のモデル同様に6061シリーズアルミベゼル、ミルスペックハードアルマイトですが、21700サイズ本体用なので、ボディやスイッチを個別に購入する際にはご注意ください。
HOG 21700ハンドヘルドボディ、HOG 21700WMLボディ、HOG 21700ボディブースターパッケージと互換性があり、HOG 21700 ハンドヘルドボディを用いたハンドヘルドライトとModlite HOG 21700ライフルマウントボディを用いたWMLの2種類があります。
バッテリーは21700(5000mAh)を使用します。
ハンドヘルドライトとWMLのどちらもパンチ力のある強力な光を希望するユーザーには最適なモデルです。
(注意)リチウムCR123セルを使うと発火や爆発を起こす可能性があるため、HOGには絶対に使用しないでください。
今回は新進気鋭のフラッシュライトメーカーModlite Systemsについてご紹介を致しました。
既存のフラッシュライトを研究し、独自の基準を基に高性能なモデルを製造販売するメーカーらしい商品群の一端をご紹介できたかと思います。
次回は、軍や法執行機関からアウトドアマンまで幅広いプロフェッショナルに愛用されているフラッシュライトブランドをご紹介させていただきます。
ぜひ次回もご覧ください。
次回連載予定 第4回 Streamlight
