
フラッシュライトは、用法光量を把握して正しくお使いください
今回から数回にわたりましてご紹介をしていくテーマは、「フラッシュライト」です。
フラッシュライトは、一般的なライトよりも光の明るいモデルや光の広さや到達距離が長いモデル、耐久性能に優れたモデルなど様々なモデルがあります。
多種多様なフラッシュライトの中で、使用目的に合ったモデルを選んで使うことが大事です。
そこで今回は、フラッシュライトとは何かと、機種を選ぶ時に役立つ用語をご紹介していきましょう。
フラッシュライトは、光源からの光をリフレクターとレンズを介して強力なビームにします。光源はキセノンやハロゲン電球から現在はLED(発光ダイオード)が主力となっています。
一般的に護身や警備業務、野外活動などの過酷な環境や状況で使うことを想定している堅牢さを持つものが多いため、プロフェッショナルが仕事で使う道具と認識されています。
道具は、その目的に合った使用方法が重要です。
例えば、ネジを回すのに駆動部のサイズに合ったドライバーを使わないと、最悪の場合は駆動部を破損する場合があります。
つまり、道具は目的に対して適切なものを使用することが大切ですし、フラッシュライトも同様に、目的に応じたものを活用しなければなりません。
ルーメン(昔のキセノン球等)

ルーメン(現在のLEDランプ)

カンデラ

フラッシュライトを選ぶときは、どれくらいの光量が必要で、どの部分に集中的に投光したいかを考えることが重要です。
目的に応じたフラッシュライトを選ぶ際の基準として「光の明るさ」と「光の広がり」があります。
光の明るさを表す目安として「カンデラ」や「ルーメン」、光の広がり具合については「照射角」という言葉が使われています。
カンデラ(光度)
cd(カンデラ)は、国際スタンダードであるSI単位系(Système international d’unités 国際単位系)における「光度」の単位です。
大まかに言いますと、光がどの程度まで届くかを示しています。 カンデラ値が高い光は光線の中心にあり、光学機種によって異なりますが、光線の端に向かっていくほど徐々に、もしくは急激に明るさが弱くなります。
ルーメン(光束)
lm(ルーメン)は、SIにおける「光束(ある面を通過する光の量)」の単位です。
照射角
照射角は、光源から照射された光の広がりの度合いで、ライトからどのぐらいの遠くまで光が届くかが判ります。照射角の違いによって照射した対象物の照明具合が変わります。
照射角には、挟角、広角、中角の3種類があります。
挟角は、光をビームにするため照射範囲は狭くなりますが光の到達距離を延ばせるので、遠くの対象物を明るく照射したい場合に適しております。
広角は、明るさが減光して到達距離は短くなりますが、光を拡散して範囲を広く照射する場合に適しています。
中角は、挟角と広角の中間の光を照射する場合に適しています。
一般的な照明の場合、配光(光の広がり方)を意識して屋内外の照明に適したものが使われています。
有名なMAGLITEもスポットとワイドの照射ができます。
スポット照射ではその光量に応じた距離で被写体を明るく照らせます。ワイド照射に切り替えると光量は弱くなりますが広く照射ができますが、中央にダークスポットが現れ、ドーナッツ状の配光になってしまいます。
これらを参考にしつつ、用途に合わせてフラッシュライトを選んでいくことになりますが、フラッシュライトブランドの数の多さにまず驚くことになるでしょう。
筆者も経験しましたが、どのメーカーの製品が自分に適しているのか悩むかと思います。
次回以降は、「メーカーの特徴を把握して必要なフラッシュライトを手に入れましょう」をテーマに、筆者が推奨したい世界中のプロが愛用するフラッシュライトメーカーであるSureFire・Modlite Systems・Stremlightについて回を分けてそれぞれご紹介いたします。
ぜひ次回もご覧ください。
第2回 SureFire はこちら
